投資マンガ『インベスターZ』がめっちゃ面白い件
こんにちは。最近久しぶりにマンガをまとめ買いして読んでました。
それがこの『インベスターZ』。
「中高生が数十、数百、数千億の金額を運用して投資活動を行うよ!!」
「お金こそすべてだよ!!」
という、一昔前であればある意味、不健全図書に一発で指定されそうな、ちょっと偏ったマンガ。作者は三田紀房。他に『ドラゴン桜』や『砂の栄冠』等を書いてます。
作品の舞台は札幌にある架空の超進学校・道塾学園。学費はなんと無料。
その「学費が無料の訳=学園の秘密」が毎年入学者の内、成績上位者1名のみに明かされます。
この学園の秘密とは、中高合わせた計6名での「投資部」により、学園の運営費がすべて賄われているというもの。毎年の成績上位者1名ずつで「投資部」が構成されている訳です。
そして、この道塾学園に全科目満点で新しく入学し、投資部に入る事となる天才「財前孝史」が本作の主人公。「投資家財前」で「インベスターZ」。
投資部では投資の合間の息抜きに麻雀を行っており、財前ははじめ麻雀に惹かれ投資部に入る事になります。
とはいえ、投資部に入ったからには当然投資を行う事に。そして財前が様々な出来事を経て、投資部で投資を一つ一つ学んでいくというストーリーになっています。
財前は「超・負けず嫌い」、「天性の投資の天才」、「謎の強気」であり、投資部にとっても歴史を揺るがすような事件をいくつも引き起こして、「本当にこれ中1かよ…」と読者の困惑を毎回誘発させます。
しかし、その一方で、子供らしいわがままや怖がりも突然見せはじめたりと、妙に人間臭いというか、大分振れ幅の大きい性格の主人公像。にしても、ほんとに中学生かよって感じなんですけど。
そして下がヒロインの藤田美雪。
主人公のいる道塾学園の創設者の一族ですが、男子校の道塾とは別の中学で、グループを作って投資を行い、時々財前と絡んだりします。中一の女子でありながら、自分の中の白馬の王子様が「ウォーレン・バフェット」というこちらも大分アレな人。中一が普通コンサバとか言うか。
今後財前と恋愛関係に発展するかは不明。
そして、「投資」と「金」の話を中心に、学生らしい鬼の夏合宿の話があったり、就活の話があったり、DMM.comの創設者やホリエモンが出てきたり、財前の曾祖父と太平洋戦争という過去の話が出てきたり、美雪の兄との3番勝負(現在進行中)と様々に拡散しつつ物語が進行していきます。
にしても、「金金金金投資投資投資投資!!!」というある意味超資本主義的マンガです。全国の小学校の図書館に一つずつ忍ばせて置いていきたいですね。
そしてこのマンガ、悪役らしき悪役はそんなに出てきません。ライバル的な存在はいますけど。
マンガで普通の悪役って、金や資本の論理を振りかざすパターンが多いじゃないですか。美味しんぼの金上とか、ライアーゲームのヨコヤとか。
でも、このマンガ登場人物がほとんど、お金や資本第一なので、そういう人がそもそも悪役に全く適合しないんです。
こちらは投資部キャプテンの神代さん。こんなに悪役っぽいセリフを吐きながらも作中随一の有能感を随所で見せつけてくれます。
と、この様に非常に極端なストーリーながら、お金、金融、経済の成り立ちや構造、投資の原則、個別株の見極めだったり、楽しみつつ結構勉強になります。実際の会社(セブンイレブンやユーグレナも出てきます)も具体例としてストーリーに登場します。
という訳で、そういう事ちょっと勉強したいと思ってる人にも、まったく興味ないって人にもオススメのマンガです。
個別株やFXが危ないとか何かとかって良く言いますが、実際にFXが何かとか、ちゃんと理解してる人って少ないと思うんですよね。このマンガではそういう事も結構理解できるので、勉強としても面白いですよ。
こちらで、数話分無料で読めるので是非。
しかし、このマンガ読むと自分も投資したくなりますね。という訳で僕もとりあえずネット証券の口座開いちゃいました。
財前に負けないようがんばろうと思います。
それでは。