僕が1年半で大手監査法人を辞めて若いスタートアップ企業に行く理由
このたび転職しました。
いわゆる大手監査法人を辞めて、創業2年目のスタートアップ企業に飛び込みました。転職先は平均年齢22.5歳というもうアホみたいに若い組織です。
元の会社にいたのは1年半も満たない程度です。最初に大企業行ったのは後悔していません。2,3年前に戻ったら違う道を選択しているかもしれないのは否定しませんが。
大企業に行って良かった点
大企業に行って一番良かったと思うのは、大きな組織の回り方が知れたのと、ビジネスマナーなども含め、通常のビジネスマンとしての姿が知れた事です。
これ結構大事で、スタートアップ、特に若い組織だと、普通の企業なら当然やる事をやっていなくて、「うん、これはさすがにどうなの?」って事も多発したりします。
そういう意味では自分の中で一種のあるべき姿を知っておくと、いわゆるやらかすリスクを低減でき、それを組織全体にも適用して悪い部分をガンガン改善していけるので非常に有用じゃないかと思っています。
その辺はスピード感とトレードオフだったりする部分もあって難しいところでもありますが。
大企業を辞めた理由
次に辞めた理由としては、そもそも自分の中でその組織で働く目的が「お金を稼ぐ」以外になくなってしまったのが根本的な原因です。ありがちなんですが。
やっぱり何かお金以外にそこで働く目的がないときついんですよ。その目的自体は「会社の商品がめっちゃ好きでみんなに使ってもらいたい」でも、「お客さんと話すのが楽しい」でも「職場に好きな人がいる」でも本当に何でもいいと思うんですけど。
だって少なくとも毎日8時間、週40時間も働くんですよ。その時間あったら毎週ゲーム一本クリアできますよ。ポケモンなら四天王倒すくらいまで行けますよ。
それでそんなに長い時間を、あらゆる苦痛を耐え忍んで、「お金を稼ぐ」ためだけに使うって普通に考えてめちゃめちゃきつくないですか?ドMですか。絶対ポケモン育ててた方が楽しいじゃないですか。
もし、自分が既にいる企業の中で働く目的を見つけれたら、それは本当に幸せだと思います。しかし僕は腰を据えて真面目に考えてみた結果、自分の中で腹に落とし込める目的が見つけられませんでした。
一方、次の職場では逆に自分が働く目的が明確だったので、転職の決断はすんなりできました。
よく「そこで働く意味を探せ」って言いますけど、しっかり考えた結果その環境にそれがないのであれば、もうそれ以上意味なんて無理やり作れるものじゃないと思うんです。無理やり作っても自分の中で落とし込めてなければ全く意味ないですから。
ただ、こうして書くと、僕がいた企業が良くなかったみたいなニュアンスになってしましますが、そんなことはありません。僕が目的を見つけられなかっただけで、そこで目的を見つけ、生き生きと働いている方も沢山いました。相性の問題なんだと思います。
大企業を辞めるにあたって良くある謎議論
そして話は逸れますが、退職するにあたって、「もっと経験積まなくていいの?」とか「とりあえず3年やったら?」って議論があると思います。
これ本当に無意味だと思っていて、前者に関しては、まず経験を積む積まないの話をしている時点で意味わからなくないですか?そもそも経験て積む積まないの話ではなく、どこでどう積むかって話ですよね?
もっと現実的に、「君の市場価値は現状この位なので、今現実的に転職できるとしたら…」とか「この組織での、この経験はこの位の価値があるよ」とかまで落とし込んだ話であれば分かりますが。
「とりあえず3年やったら?」もなかなか意味不明です。その3年っていつどこでどうやって決まったんですか。誰がなんのために決めたんですか。それも考えずに「とりあえず3年」って完全思考放棄じゃないですか?
と、ここまで過激な事を書いてきたのですが、「もっと経験積まなくていいの?」とか「とりあえず3年やったら?」と言う人にもそれぞれロジックはあるのだと思います。ただ、そのロジックを理解せずに鵜呑みにすることは非常に危険なのでは無いか、と思います。
いわゆるスタートアップに転職した理由
話は逸れましたが、次は僕がスタートアップ業界に転職した理由です。
僕は大企業に入ってから、「どういうところでどう働いたら楽しいんだろう」、と考える機会が増えました。大企業でストレスが溜まることはどうしても多かったので、逆にどういう環境ならいいんだろうなと日々思考を巡らしました。
その結果、主に自分の中では、
①自身の業務自体の楽しさ
ex) 僕であれば野球のデータが大好きなので、リサーチして何か示唆を出す業務等は絶対楽しい。
②会社、チームで夢を共有できる環境
ex) 例えば学生の時の文化祭の出し物は、クラスである程度、その出展を成功させるという夢を共有できているので、雑務でも楽しい。
といった2要素がそこにあるのではないかと考えました。これはあくまで僕の中では、の話です。どちらかがあれば楽しい仕事になるはずって仮説です。
この中で普通、前者の「自身の業務自体の楽しさ」に目がいきがちだと思います。
しかし、現実問題として、業務自体が常に楽しい仕事は余りないんです。大抵の仕事は自分の興味から離れたものになるし、定型作業の繰り返し。
しかも例え自分が好きな事だと思っていても、それを作業ベースに落とし込むとつまらない事は多々ありますよね。例えば僕の場合、野球が好きといっても、毎日毎日ひたすら試合のスコアをつける仕事は辛いはずです。化粧品好きな人が、化粧品ひたすら売るのが楽しいかって言ったらそれは分からないはずです。
そして、そもそも新しい企業に入ってやる作業なんて実際入らないと分かりません。なので、やりたい業務を追っかけることは結構困難だと気付きました。
じゃあ、後者の「会社、チームで夢を共有できる環境」はどうか?
まずこれは、大企業にいてこの条件を満たすのはだいぶ難しいんじゃないかと思います。
例えば大企業で営業をしていて、「このチームで自社の製品を沢山売って世界を良くしたいんだ」ってメンバーで夢を共有する事は困難ですよね。
そもそも社内の誰が作ったか分からない製品だし、別に売れて企業の売上が伸びたところで、「うん業績いいね、よかったね」みたいになるじゃないですか。いわゆる当事者意識の希薄化です。その状況でチームで夢を共有する事って普通に考えて無理だと思います。
一方、スタートアップの場合、夢を共有できる可能性は絶対的に高いんです。なんでかって、その企業がポシャったら、みんな「どうしよう食えないじゃん!」ってなっちゃうじゃないですか。だからもう必然的に、少なくとも「会社を成功させよう、大きくさせよう」ってところで会社全体の夢は一致します。これってつまり「会社、チームで夢を共有できる環境」なんです。
そんな訳で僕は、スタートアップなら、「会社、チームで夢を共有できる環境」であって、自分も楽しく働けるんじゃないかと考えました。そしてその仮説に基づいて転職を決めました。
今の会社に決めた一番の理由
次は何で今の会社に決めたかって話です。長くてすみません。
ちょっと話は逸れますが、日本てやっぱり同調圧力やヒエラルキー、年功序列、固定概念、既得権益みたいなものが滅茶苦茶強いじゃないですか。僕は本当にそういうのがずっと大っ嫌いでしょうがなくて。僕そういうのが強い環境にいると全身に蕁麻疹が一杯出るんです。本当の話です。
当然その環境に対する協調性もなくて。急に何中学生みたいな事言い出すんだって思うかもしれないですが。
その中でそれは僕個人だけの話ではなく、日本の大企業で、そういった日本特有の文化に呑み込まれて、優秀な若い人が本来の価値出せずにくすぶってるケースは本当に多いんじゃないかと僕は思っています。
絶対そんなの勿体無いじゃないですか。
そういったときに、僕が次行く会社、カウモっていうんですが、そこはさっきも言ったようにまだ平均22.5歳の馬鹿みたいに若い組織です。
馬鹿みたいに若い組織ですが、馬鹿みたいに必死で頑張っています。
そしてそこで僕らが組織を大きくして、世の中にインパクトを与える事業をして、そして成功する事がもし出来たとします。もしの話ですよ。
でもそうしたら、世の中の若い人に対して
「あ、若くてこんな組織あるんだ、若くてもこんな働き方できるんだ」
っていうのが、提示できるんじゃないか、それによって少しでも既存の世界観を変えれるんじゃないかって本気で思いました。
そうすれば自分が望む世界ができるかもしれない。そしてそれを本気で実現させたいと思った、というのがさっき言った、僕が次の会社に行く目的です。
でも僕らが若く居れるのにそこまで長い時間はありません。
なので、僕らはこの貴重な時を最大限に生かせるようこれから頑張ります!!
人材も募集しているので、ぜひ!!
長くなりましたが、以上です!